コロナウイルスと鍼灸治療の関係

新型コロナウイルスに感染した場合、症状が軽症でもその後体調を訴えて来院される方が増えております。

また、その症状は幅広く、一度完治したと思っても繰り返すことがあります。

後遺症を引き起こす原因はコロナ感染で「サイトカイン」の影響が残り、それが感染後の臓器障害を引き起こして慢性炎症化するのではないか?などと考えられていますが、明確な原因は現在も解明されていません。

今回は、コロナ後遺症の症状を鍼灸でどのように和らげるのかについて、詳しく解説していきます。

1.サイトカインを鎮静化する

コロナ疾患中に中医学をベースにした施術を行うと、サイトカインの嵐(ストーム)状態を抑えられると科学的に証明されています。

また、冒頭でご紹介した通り、後遺症ではサイトカインの影響が残っていると見られる症状も見受けられますが、このような症状は「太陽病表証」で、中医学的に対処することで症状を抑えられます。

2.疲労感や倦怠感の治療

コロナ疾患中の症状は軽症だったのにも関わらず、完治後1~2週間で疲労感や倦怠感が強く出るという方も多くいます。これも代表的な後遺症の症状で、コロナウイルスが「ACE2受容体」をめがけて細胞に侵入するため、ACE2受容体が多い全身の血管内皮障害が起こるのではないか?と西洋医学では考えられています。

東洋医学では、微小血栓は「瘀血(オケツ)」という血液が滞っている状態で、多臓器不全は気血水がすべて滞る「痰飲(タンイン)」の状態だと考えられているため、これらの病態に効果が期待できる鍼灸施術を3か月ほど続けていくことで症状が良くなる方もいます。

3.重症化と後遺症を防ぐ体質づくり

重症化しやすい方は、瘀血体質、痰飲(水毒)体質の方が多いです。なので、鍼灸で体質を改善すれば、今後コロナに感染したとしても重症化や後遺症を防ぐことができます。

以上のように、コロナ後遺症は東洋医学で症状を抑えることが可能です。

心身の健康を整えたい方、コロナ感染が不安な方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。