新型コロナ後遺症も?炎症と自律神経の関係

セドナ鍼灸院の大谷です。

今日は自律神経と炎症との関係について、お話していきます。
・胃炎
・大腸炎
・関節炎
・血管炎    等
お腹が痛い時、それは自律神経の乱れからくる炎症かもしれません。
よく見かける○○炎と書かれている「炎」は炎症のことを表しています。
これに「××性」という言葉を追加すると、多くの場合、病名になります。
例として、「過敏性大腸炎」もそのうちの1つです。
結論からお話すると、多くの炎症は自律神経が乱れることによって、起こりやすくなるこ
とがわかっています。
よって、今回は、炎症のメカニズムから、対策までをお伝えしていきたいと思います。
それでは、まず、炎症についてご説明いたします。
炎症の5つのサイン
炎症が起きると、その場所に下記の5つのサインが現れます。
・炎症部の痛みがある
・機能の低下を感じる
・熱を持っている
・赤くなる
・はれる
この中で、特に辛い症状が「痛み」と「機能の低下」です。
「機能の低下」という言葉は馴染みのない言葉だと思いますので、詳しくご説明いたしま
す。
例えば胃炎の場合には、「胃の機能が低下する」ということになります。
胃の機能とは…
・胃液を分泌して、食べ物を消化する
・胃が動くことによって食べ物を腸に運ぶ
この2つが大きな役割と言えるでしょう。
これらの機能が低下してしまうと、消化不良が起こります。
すると消化不良が起こると…
お腹もすきにくくなり、栄養が取りにくくなります。
よって、機能が低下すると困るのです。
つまり、炎症が起こると…
赤くなったり、はれたり、熱くなるのは比較的我慢しやすい症状ですが、痛みは不快、苦

痛ですし、機能の低下は日常生活に支障が出てしまいます。
では、なぜ炎症が起こるのでしょうか。
理由はいくつかあります。
現代医療的に言いますと…
・異物や菌が体内に入る
・自分の体内にいらなくなったものが排除されない
という2点になります。
一方、炎症の原因を自律神経的に言いますと…
・交感神経の過剰緊張
この1点になります。
なぜ、交感神経が過剰に緊張すると炎症が起きるのかといいますと、炎症を起こす物質が
身体の中に放出されるからです。
炎症を起こす物質は下記の2つです。
・顆粒球
・サイトカイン
ではこの2つについて、それぞれご説明しましょう。
顆粒球の特徴
顆粒球は自然免疫系の働きをします。
具体的な働きは、菌を攻撃することです。
顆粒球は交感神経と連動してだんだんと増えていくので
交感神経が過剰に働くと顆粒球が異常に増えてしまいます。

すると、異常に増えた顆粒球は、菌だけではなく、自分自身の細胞も攻撃をしてしまいま
す。
そして、そこが炎症を起こしてしまうのです。
典型的な例として、口内炎が挙げられます。
口内炎の白くなって痛くなるところは、顆粒球によって攻撃された部分なのです。
サイトカイン
サイトカインは炎症物質の1つであり、通常、サイトカインが体の中に増えると、迷走神
経という神経がそれを察知します。そしてサイトカインの放出を止めて、炎症が治まりま
す。
しかし、ここで問題が起こります。
迷走神経は副交感神経の働きをする神経なのです。

交感神経と副交感神経は交互に働くことになっていて、通常交感神経の方が優先して働き
ます。
そのため、交感神経が働いてしまうと迷走神経は働くことができず、サイトカインの放出
を止められません。
このようにして炎症が治えられなくなるのです。
胃炎・大腸炎・関節炎などの対策
このように炎症を自律神経的に考えると、交感神経の過剰の働きが原因で起こることが分
かります。
では、これを踏まえて炎症の対策はどのようにすればいいのでしょうか?
それは、ストレスから溜めないことです
ストレスがかかると交感神経は過剰に働くようになってしまいますので、ストレスから遠
ざかることが大切なのです。
ストレスから離れることは、薬を使って治療するよりも重要なことになります。
これが「安静」な状態を示します。

ストレスから離れるようにこころがけましょう。
病院に行くと「安静にしていてください」と言われることがありますが、それは「ストレ
スから離れて下さい」という意味なのです。
また、コロナ後の後遺症もこの自律神経からくる炎症が原因と言われています。
抜け毛、何となくだるい、咳が止まらないなど何かありましたらご相談下さいね。