腸内細菌と東洋医学|腸内フローラを整える大切さ

「近ごろ便秘がひどくて…腸内環境改善できないかしら」とお悩みではありませんか?

腸内環境を整えようと思っても何から手を付けたらよいかわかりにくいですよね。

今回は腸内細菌と東洋医学について解説します。腸内環境の整え方を知って健康に役立てましょう。

腸内細菌と東洋医学

東洋医学において内臓のひとつである「脾」

読み方は「ひ」で「消化吸収の要」です。東洋医学では私たちの体にある臓器を「五臓六腑」と表しています。食べ物を胃と脾によって消化吸収し「気・血・水」に変化させ全身へいきわたらせてくれます。

東洋医学においては、腸内環境を整え消化吸収を高めることが大切です。第二の脳ともいわれる腸を整えることが、自律神経を整えることにもつながります。

腸内環境と免疫力

腸内環境を整えると免疫力を整える事が出来ます。というのも人には腸内に、約60%の免疫細胞があるからです。(参考)腸内環境を整えるには、腸内細菌のバランスがとても重要です。東洋医学において、消化吸収を高めることが大切とされています。

第二の脳とも言われる腸。実は幸せを感じるホルモン(セロトニン・ドーパミンなど)も腸で作られているのです。つまり、腸内環境を整えば自律神経も整い、ストレスに負けない精神力につながります。

免疫をめ、自律神経を整えるためにも腸内環境を整えることが大切です。

腸内細菌の種類

腸内環境はまったく同じにはならず、個人によって違ってきます。生活環境や毎日の食事、在住菌などさまざまな要因があるからです。

腸内細菌の種類は大きく、

  • 善玉菌
  • 悪玉菌
  • どちらでもない中間の日和見菌

の3つに分けられます。

東洋医学的な観点からそれぞれ詳しく解説していきます。

善玉菌

腸内細菌の中でも2番目に多く、約2割を占めているのが善玉菌です。善玉菌は腸内を酸性に保とうとするので、悪玉菌が増えるのを抑える役割があります。

また善玉菌は腸内でビタミンを作れ、免疫力を高める働きで血清コレステロールを低下させる効果も期待できます。善玉菌の効果は腸の運動を活発にし、病原菌による感染予防・発がん性をもつ、腐敗産物を抑えることです。

悪玉菌

悪玉菌は腸内細菌の中でも一番少なく約1割程度しかありません。悪玉菌が増える理由は、たんぱく質や脂質中心の食事・ストレス・不規則な生活・便秘が考えられています。

悪玉菌が増えることで、肥満・大腸がん・動脈硬化・炎症性腸疾患の原因になるとされているのです。悪玉菌を増やさないためには、野菜中心のバランスのよい食生活を心がけましょう。

日和見菌

腸内細菌の中でも最も多く約7割を占めているのが、中間細菌の日和見菌です。日和見菌の特徴は、腸内で優勢になっている菌の味方をする菌だと言われています。

日和見菌には土壌菌と呼ばれている菌があり、土壌菌の中には枯草菌と呼ばれている菌が存在します。免疫力を高めるためには腸内細菌の数と、バランスを整えることが必須です。そのカギを握っているのが日和見菌。(参考)日和見菌が善玉と悪玉のどちらかに味方をするかがポイントです。

腸内環境を整えるには

東洋医学の観点から言えるのは、腸内環境を整えるためのバランスのよい食事が大切だということ。日本人の食卓に古くからなじんでいる発酵食品の、味噌・醤油・ぬか漬け・納豆などを毎日とりましょう。

というのも発酵食品を多くとれば、腸内が酸性になり腸内細菌の善玉菌が活性化するからです。また食物繊維が豊富な野菜を中心とした食事は、善玉菌のエサにもなります。

ただし、体を冷やしてしまうのはよくありません。腸の運動が悪くなるからです。現代は一年中さまざまな食材がとれます。夏場の野菜を冬にたべられますよね。

腸内環境をよくするためにも、できるだけ旬の素材を使いましょう。消化吸収がよくなるようよく噛むことも大切です。食べすぎると消化しないまま腸に残り、悪玉菌のエサになってしまいますので、腹八分目を心がけましょう。

腸内フローラを整える「土壌菌」と「枯草菌」

人の腸内、主に大腸にはおよそ1000種類100兆個の腸内細菌(腸内フローラ)が生息しており、その重さは1.5~2kgあると言われています(参考:農林水産省

腸内フローラは、善玉菌・悪玉菌・日和見菌と主に3つの腸内細菌で構成されており、互いに関係を保ちながらバランスを取り合っています。腸内フローラのバランスが崩れると、

  • がん(大腸がん・肝臓がん)
  • 肥満・糖尿病
  • 炎症性腸疾患(クローン病・潰瘍性大腸炎)
  • アレルギー疾患(喘息・アトピー性皮膚炎・食物アレルギー)
  • 動脈硬化
  • 神経疾患
  • 関節リウマチ・多発性硬化症

などの原因になると言われています。

腸内フローラの多種多様性を保つために重要な働きをする「土壌菌」は、土の中で生息する微生物の一種です。最近わかってきたのは、腸内細菌の約7割を占める日和見菌の多くは土壌菌だったということ。土壌菌は発酵食品の味噌や納豆などにも含まれており、食品として摂取できます。

毎日の食事をとりながら土壌菌を摂取でき、日和見菌を増やせば腸内環境を整えられますね。土壌菌の一種である枯草菌は、土や植物などに存在する一般的な菌です。私たちの胃や腸にも存在しています。胃液に浸っても死滅せず腸まで届くのが枯草菌の大きな特徴です。

健康のためには腸内環境が大切

腸内環境を整え免疫力が高まれば、健康の維持が期待できます。

腸内環境に大切なのは腸内細菌の、

  • 善玉菌
  • 悪玉菌
  • 日和見菌

の3種類です。第二の脳と呼ばれる腸内環境が自律神経を整えることにもつながりますよ。腸内環境を整えるためには、枯草菌を摂取して日和見菌を増やすことが大切です。セドナ鍼灸治療院では、枯草菌を摂取できるサプリメントの取り扱いがあります。お気軽にご相談ください。