ストレッチ

治療で通われている患者様に日常のセルフケアをお願いすることがあります。

「セルフケアの為に」「身体を柔らかくしたいから」等、様々な理由でストレッチを生活に取り入れている方も多いかと思います。

特別な器具や知識が無くても出来て、気軽に取り入れられる、というイメージのあるストレッチですが、実は種類も多く、注意事項も存在します。

ストレッチの効果

①怪我をしにくくなる

筋肉が硬くなってしまうと思うように大きく動けないので、その分大きな怪我には繋がりづらいですが、その状態で無理やり動かしたり、急に運動をし始めるときは要注意です。

急に負荷をかけると筋繊維が切れてしまい肉離れのような状態になってしまいます。

運動前は必ずストレッチで怪我を予防しましょう。

②疲れにくい身体をつくる

ストレッチをしていることで疲れにくい、疲労回復をしやすい身体をつくることができます。

血液は心臓だけの働きで循環しているわけではなく、全身の筋肉も血液を流す為の補助的なポンプの役割をしています。

そのポンプが硬いと血管が狭く縮まりポンプとしての働きが弱くなってしまいます。

その結果として血流が悪く、疲労回復の為の酸素や栄養素が身体の隅々まで届かなくなってしまいます。

③冷え・むくみの改善

上記のように筋肉をほぐし、柔らかくすると血流の促進に繋がります。

冷えやむくみなどは血行不良が原因でおこる不調ですので、血流を良くしていくことで余分な水分や身体に溜まった老廃物を流すことができます。

④姿勢改善

姿勢不良は筋肉が凝り固まることでも起こります。

特にデスクワークをする方は画面を見続けるうちに知らぬ間に顔や肩が前へ行ってしまいがちです。

その姿勢が習慣化すると、筋肉がその姿勢で凝り固まり慢性化してしまいます。

ストレッチを習慣化して筋肉を緩めることで姿勢の歪みを予防できます。

⑤リラックスできる

ストレッチには副交感神経を優位にする働きがある為リラックス効果が期待できます。

夜中々寝付けない方は寝る前のストレッチもオススメです。

静的ストレッチ

私たちが普段行うストレッチはストレッチの中でも「静的ストレッチ」と呼ばれるものになります。

静的ストレッチは名前の通り、静止した状態で行うストレッチで、「スタティックストレッチ」とも呼ばれています。

運動で使った筋肉を緩め、筋肉痛を和らげる効果が一番高いストレッチです。

筋肉の可動域の限界まで伸ばし、息を吐きながら数十秒間キープします。

ストレッチをするときに息を止めてしまう方が多いのですが、ゆっくり息を吐きながら行うのがポイントです。

その他のストレッチについても紹介いたします。

動的ストレッチは、静的ストレッチとは反対にダイナミックに腕や足を動かしながら様々な方向に曲げ伸ばし行うストレッチです。

ラジオ体操などが例にあげられ、関節の可動域を広げ、パフォーマンスの向上が期待出来るので準備運動として行うのがおすすめです。

バリスティックストレッチングも動的ストレッチと似ていますが、主に反動を使い筋肉を瞬発的に伸び縮みさせていくストレッチ方法です。

例としてアキレス腱伸ばしなどがあげられます。

こちらは瞬発力が必要なスポーツのウォームアップとして行うのが効果的です。

ペアストレッチはペアの人に押してもらいながら行うストレッチです。

最近ストレッチ専門サロンも増えたので見たことがある方も多いかと思います。

1人では伸ばしきれない場所を伸ばす場合や、部分的に柔軟性を向上したい場合に効果的です。

ストレッチのポイント

ストレッチはただ行うだけでは効果的に筋肉を伸ばせなかったり、場合によっては痛めてしまう事もあります。

ストレッチを行う際は以下のポイントを意識して行ってみてください。

①平らで障害物のない場所で行いましょう

②リラックスして行いましょう

③ゆっくり呼吸をしながら30秒程度行いましょう

④痛みを感じない程度に気持ちよく行いましょう

⑤無理な反動はつけないでゆったり行いましょう

⑥ストレッチしている筋肉に意識を集中して行いましょう

⑦全身バランスよく行いましょう

⑧短時間でも毎日続けましょう

お風呂あがりや部屋を暖めた状態で行うと身体が温まり、筋肉が緩みやすくなるのでより効果的です。

自分にあったストレッチングを見つけましょう。

疑問に感じたことや部位ごとのオススメのストレッチが知りたい方は是非ご相談ください。

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