「カラダとココロを整える東洋医学」冷え症②

皆様、こんにちは。

浦安市セドナ鍼灸治療院の大谷です。

前篇の「冷え性①」お読みいただけましたか?

さて、前篇では冷えは決して侮れない病態だと話しました。

今回は「冷え性の予防」と「改善」のお話を致します。

1.冷え性の予防

冷え性は生活習慣と密接に関係するため、生活習慣を見直すことが予防に繋がっていきます。

普段の生活の中で実践してきただきたいことを以下にご紹介します。

●寒い冬の時期や女性の生理期には…下半身を温める着衣を心掛ける。

冷えは足元(足首)からくる場合が多いです。

また女性の生理期は出血しているため、外部の寒邪が入り込みやすいです。

そのため冬の寒い時期、ことに生理期には着るものに気をつけ、補温に努めます。

(例えばボディウォーマー(腹巻)や、保温効果の高い靴下など)

※出来たら化学繊維の服はやめましょう。

●身体を冷やす食べ物は控え、身体を温める食品を積極的に取り入れる。

身体を温める食品:生姜、葱、にんにく、にら、カボチャ、コショウ、ウコン、発酵食品、甘酒など。

身体を冷やす食品:アイスクリーム、アイスコーヒー、キュウリ、ナス、炭酸ジュースなど。

●湯舟に浸かる。

毎日のお風呂をシャワーだけで済ませず、浴槽に入り半身または全身浴をしましょう。目安は10分~15分。血行を良くします。

●早寝、早起き、朝食を食べる。

早寝、早起き、朝食を食べるこれらの習慣は体を温める役割をする陽の働きを活発化させると考えられています。東洋医学の視点から見て、陰陽のバランスを維持するのによいことです。

●定期的に運動する。

ウォ―キング、ストレッチ体操など。

2.冷え性の改善

冷え性といっても、冷えの原因や冷える部位、慢性的に経過しているかによって、用いる鍼灸施術は異なります。これは東洋医学の特徴の一つである個体を重視する、いわゆる「同病異治」という考えに基づいています(同じ病ですが、人に因って治療が異なる)。

「夏の疲れをリセットする生活習慣」

今年の夏は猛暑日が例年より多く長く続きました。

そのために体調が思わしくない方も多いのではないでしょうか?

その原因について、中医学的に考えてみると二つの要因があります。

一つ目は夏の暑さに加えて湿度が高いことです。

中医学では外界の湿度が高い状態を「湿邪」といい、この「湿邪」の影響を受けやすいのが「脾胃」(西洋医学でいう胃腸機能のこと)です。

この「湿邪」の邪魔を受け、「脾胃」の働きがダウンしていまい、さらにそれにより体を動かすエネルギーである「気」は産生不足となるため、疲れやだるさなどを感じやすくなるのです。

二つ目は冷たいものの食べすぎや飲みすぎです。

冷たいものはダイレクトに脾胃を冷やしてしまい、脾胃の働きの低下を引き起こし、「気」の不足を招きます。

夏の疲れをそのまましておくと、もうすぐ訪れる秋にはガクッと体力が落ちます。更なる不調を引き起こす原因にもなりますから、そうなる前に何とかリセットする必要があります。

具体的な方法としては、「睡眠・食事・休息」といった生活習慣に工夫をすることです。

①睡眠:早寝早起きをする。

夏よりも就寝時間を早めて睡眠時間を確保し、気力・体力の回復を図ります。

②食事:「脾胃」の働きよくする食材、冷えた胃腸を温める食材を取り入れる。

脾胃の働きをよくする食材の代表格は山芋、長芋、里芋です。

冷えた脾胃を温めてくれる食材の代表格は生姜、胡椒です。

※しょうがは生より、一度乾燥したものがおすすめですよ。

それらの食材を普段の料理に積極的に取り入れて、気の生成の元を固めます。

③休息:適度な休息を取る。

秋は収める、納める季節ですので、春夏のように活発に動くのでなく、ほどほどに体を動かして、適度に家の中にいてゆったりとくつろぐ時間を過ごします。

以上のように生活習慣に工夫をすれば、夏の疲れをリセットし、冬に持ち越すことなく過ごすことができます。

当院では、施術だけではな生活習慣の改善、体質の改善を一緒に考えこれから起こりえる事を予防する事を第一に考えています。

身体の冷えや不安がある方は是非一度ご相談下さい。