身体と脳の緩め方②
脳をリラックスさせるためにはストレッチ等で筋肉を緩ませることが重要です。
一見簡単のように思えるストレッチですが、やり方を間違えてしまうと筋肉が強く興奮したまま終わってしまうどころか、前回お話しした筋紡錘が必要以上に反応してしまい「筋肉が伸びすぎないように!」と、より緊張しやすくなってしまいます。
では、なぜストレッチで筋肉が逆に緊張してしまうのでしょうか。
ここでも「筋紡錘」が大きく関わっています。
ストレッチをして筋肉が伸びると筋紡錘が反応をします。
問題は無理なストレッチをして“筋肉が強く引き伸ばされすぎてしまった場合”です。
筋肉は伸縮性のある器官ですが、引き伸ばされすぎてしまうと断裂してしまう恐れがあります。
筋紡錘はこの「筋肉が断裂してしまう危険性」を察知すると、電気信号を出して脳に伝達をします。
すると脳は筋肉に対して「これ以上伸ばさないように」という指令を出し、筋肉はこれ以上伸びて断裂してしまわない為に硬く縮こまろうとします。
これが誤ったストレッチで筋肉が硬くなってしまう原理です。
こうならないためにも、ストレッチはゆっくりと痛みを感じない程度に、時間をかけて伸ばさなければなりません。
特に脳が興奮・緊張している状態のときは、筋肉も硬くなりやすい状態ですので無理にストレッチしないように注意が必要です。
筋紡錘の特徴として、筋肉が伸び始めてから30~60秒その状態が維持されると反応が弱くなります。
つまり、30~60秒かけてゆっくりストレッチをした後は筋紡錘の反応が弱いので筋肉が緩みやすくなっています。
オススメは30~60秒かけてゆっくりとストレッチをしたら一度体勢を戻し、少し深呼吸をした後でもう一度ゆっくりとストレッチを行う、という流れです。
勿論個人差はありますが、効果的に筋肉を伸ばして緩めることが出来ます。
筋肉が緩まったことを脳が感じると、脳は自然とリラックスすることができます。
脳がリラックスできれば、精神的にもリラックスしやすくなる効果があります。
ストレスを感じて脳が緊張している時には、力んで硬くなってしまっている筋肉を動かすことが大事になります。
「心をリラックスさせるのが難しい」という方はストレッチを活用して、身体から脳にアプローチするのもおすすめです。
ぜひお試しください。
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