身体と脳の緩め方①

皆さんは上手に身体の力を抜いたり、リラックスできていますか?

日本人は肩こりや腰痛に悩まされている人の割合が非常に多い国民です。

2016年に第一三共ヘルスケアが30代・40代の男女50,000人を対象に、この1年間で経験した痛みを調査したところ、「肩こり」(54.6%)、「頭痛」(51.5%)、「腰痛」(46.8%)の順となり、肩こり、頭痛、腰痛は日本人の痛みTOP3となっています。

女性は全体と同じ順位ですが、男性は腰痛(42.2%)が頭痛(38.9%)より経験率が高くなっています。

参考資料:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/site_loxonin-s/gaiyou/common/pdf/research01.pdf

この数年は新型コロナウイルスの影響で、テレワークが増えたり、自粛もあり運動不足の方も多くなっていますので、おそらくこの時の数値よりも多くなっているのではないかと思います。

肩こりや腰痛などは、筋肉の緊張が取れていない状態です。

・言いたいことを言わない

・気持ちを外に出さないように我慢する

このように一見筋肉の張りやコリと関係がないような、「感情を抑圧」によってでも筋肉は緊張して硬くなってしまいます。

筋肉が緊張すると筋紡錘が反応して「筋肉が収縮した」という事が脊髄を通って脳に伝わります。

筋紡錘とは、筋肉の長さを検知する固有受容器の一種で、細い筋内繊維(錘内筋繊維)などが紡錘形に集ったものが結合組織の膜で包まれています。

筋紡錘は細い筋線維(筋細胞)の束・感覚神経終末・γ運動ニューロン終末の3つで構成されています。

筋肉の伸長によって筋内線維が伸長すると、筋内線維に巻き付いている感覚神経末端が物理的に引き延ばされます。

感覚神経末端には膜の伸展を検知するチャネルが存在しており、筋肉の伸長によって感覚神経が活性化し、これが筋肉の伸長シグナルとして脳へと送られます。

その電気信号が届くと脳は興奮してしまいます。

なぜなら、脳は「緊張=危険」と判断するからです。

そのため、脳をリラックスさせるためにはこの筋肉の緊張を取る必要があります。

治療院でプロに筋肉を調整してもらうことも大事ですが、日ごろのセルフケアもとても大事ですので、次回の更新でお伝えしていきます。