梅核気(ヒステリー球)

最近「喉が閊えるかんじがする」「しめつけられる」「喉の奥に何かできている感じがする」等、喉の違和感、感覚異常を訴える患者様が多くいらっしゃっています。

このような症状でお困りではありませんか?

✓なんとなく喉がつまるような感覚がある

✓のどに引っかかりを感じ飲み込みづらい

✓飲み込んでものどの詰まりは変わらない

✓疲れやストレスを感じるとのどの違和感が増す

✓なんとなく呼吸が浅く息苦しい

上記のような症状は、東洋医学では、梅核気(ばいかくき)と呼ばれています。

西洋医学では咽頭神経症や咽喉頭異常感症、精神科や一般的にはヒステリー球といった名称で呼ばれています。

梅核気、ヒステリー球とは

一般に、違和感のあるのど周辺は、発赤と腫脹は伴わないのが特徴で、西洋医学の病院の検査では「異常なし」と診断されるケースが多くなります。

原因については、西洋医学・東洋医学共に精神的要素が関係していると考えられています。

西洋医学では、精神的不安緊張の緩和に抗うつ剤や精神安定剤、炎症やアレルギーが疑われる場合は消炎剤や抗アレルギー剤などが処方されることがあります。

東洋医学では喉にあたかも梅の種(梅核)があるように感じることから、梅核気(ばいかくき)と呼ばれています。

梅核気の多くは、ストレスなどの影響で情緒が不安定になる事によって発症すると考えられています。

東洋医学は2000年以上も前から梅核気についての対処法があり、治療によって症状を改善してきました。

古来より伝わる「傷寒雑病論(しょうかんざつびょうろん)」という医学書の一部にもその症例が記載されています。

梅核気の原因

梅核気になる原因は、度重なるストレスや過度なストレス、生活習慣やその方の体質など、様々な要因が関係してきます。

度重なるストレスや過度なストレス、過度な不安や緊張などによって自律神経が乱れてしまうと梅核気の原因になりやすくなってしまいます。

このことからも、精神的な負担が大きく影響してくることがわかります。

具体的な症状

ストレスで気(エネルギー)が滞り、それが長期化する事により様々な症状が出てきます。

喉の症状以外に、吐き気、喉の渇き、不眠、耳鳴り、息切れ、倦怠感、動悸、汗の量、ストレスによる症状の増悪、などが多くみられる症状です。

また、稀に喉だけでなく脇腹のつかえを伴う場合や、ほてり、食欲不振など様々な症状が現れる事があります。

治療方法は?

お一人お一人のお身体の状態や症状を把握し、その方にとって適切なツボに鍼とお灸をし、身体の気のバランスを調整していきます。

梅核気になりやすい方は「気滞」や「気逆」の状態の方が多くなります。

ストレスによって肝がダメージを受けると気が滞る『気滞』や気が逆上する『気逆』になってしまいます。

イライラとしたときに喉がグッと詰まる感じがしたり、言いたいことをこらえてしまうとこの『気滞』や『気逆』が喉に生じやすくなり、それが積み重なることで『梅核気』になってしまいます。

ですので、この喉にできてしまった『気滞』や『気逆』になってしまっている「気」の流れをスムーズにしてあげる事で症状が緩和されます。

日常生活での注意点

●ストレスを溜め込まない

●気分転換をする

●心も体もリラックス出来る時間を意図的に作る

●過度な甘いものや刺激の強いものの摂取を控える

●季節の食材・旬の食材を多めに摂る

梅核気はのどに症状が出た結果であり、原因が喉にあるわけではありません。

肝の経絡(ツボの通り道)をベースにその他あらゆる経絡、ツボに、鍼やお灸を施すことで機能を引き上げ、身体の状態が少しでも良い方向に向かう事により、梅核気の症状も自然と緩和されていきます。

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