リンパのつまりとその対策について

女性の方はとくに、足元の不調を訴える方が多いです。

「足先が冷えて辛い」、「足のむくみが気になる」、「足がだるくて眠れない」といった冷え・むくみの原因は、以下のようなものが考えられます。

①    筋肉がつきにくく、脂肪がつきやすい体質

女性は男性に比べて、筋肉がつきにくいといわれます。これには、ホルモンバランスが大きく関係しています。

数あるホルモンのうち、テストステロンと呼ばれるホルモンは筋肉の発達を促すホルモンです。男性はこのテストステロンの分泌量が女性より多いため、筋肉がつきやすいのです。

逆をかえせば、女性は筋トレしてもその効果が出にくいということになります。

また、筋肉の中にはミトコンドリアが存在していて、熱を発生させます。つまり、筋肉量が多ければ多いほど、体温が上がりやすくなるのです。

逆に脂肪は1度冷えると温まりにくく、体温が下がり、冷えを感じる大きな要因となります。

冷えやむくみに悩む方に女性が多いのは、こういった理由があるからなのです。

とはいえ、女性でも筋肉量を増やすことで、身体を温めることができます。筋肉がつきにくいとはいうものの、冷え性の改善には、やはり筋肉を増やす運動が大切なのです。

女性にとっての理想の体型は、「出るところは出る、引き締めるところは引き締める」といったメリハリのある女性らしい体型です。

最近はジムを利用している方も多く、ガンガン筋トレしないといけないイメージがありますが、そういう辛いハードな筋トレは、“女性らしい体型”をつくるには、不要です。

鍛えるというよりは、引き締めることを意識して運動すると、綺麗なスタイルと冷え・むくみ解消の両立が目指せます。

②   ホルモンバランスの変化

月経周期や加齢によってホルモンバランスが変化すると、自律神経にも影響が出始め、冷え性になりやすくなります。何故なら、女性ホルモンと自律神経は同じ大脳視床下部でコントロールされているからです。

体温調節をしている自律神経が乱れると、血流が滞り、冷えに繋がります。

初潮、月経周期、妊娠・出産、閉経、年齢に合わせてホルモンバランスが常に変動する女性に冷え性が多いのは、当然のことなのです。

とはいえ、ホルモンバランスの変動は避けられません。なるべく自律神経を整える生活が理想です。

③   生理中の冷え

生理中は、一時的に体内の血液量が減少するため、冷えやすくなります。具体的には、赤血球によって運ばれる酸素量が減少することで、体内でつくられるエネルギー源が不足することで冷えを感じます。

また、女性は子宮や卵巣に血液が滞りやすい性質があります。妊娠・出産の準備のため、手足よりもお腹を温めようとする働きがはたらくのです。逆にお腹が十分に温まっていれば、手先・足先にも熱を届けようとする働きが生じます。冷えの改善に腹巻きをすると良い、カイロを貼ると良いといわれるのは、このためです。

◎足の冷えとむくみ

冷えやむくみのメカニズム

むくみというのは、「浮腫」とかきます。体内に余剰な水分が溜め込まれている状態です。通常、水分は血管やリンパ管を通って全身を巡りますが、血行が滞ると血と一緒に水分も回らなくなるのです。血管やリンパ管より漏れ出た水分が皮下組織に溜まると、「むくみ」となって現れます。

この水分は、さらに血管やリンパ管を圧迫して、血流の流れを悪くさせます。まさに悪循環です。ひどいむくみにお悩みの方は、この負のスパイラルに陥っている可能性があります。

冷えを改善して、むくみも解消する

つまり、むくみを改善したいのであれば、血流を良くすること、冷えを改善することが大切です。下半身にむくみが出やすのは、血流の流れがスタートする心臓から遠い位置にあるためです。しっかりと手先・足先まで血流が流れるように、日頃からしっかり冷え対策をとっていきましょう。

◎足の冷えとむくみの原因

①   ストレス

原因の1つとして考えられるのは、「ストレス」です。

人間、ストレスに晒されると、手足にある末梢血管が収縮して、血圧をあげようとするはたらきが生じます。筋肉が緊張すると、中心部に血液を集める作用がはたらくので、末端にまで熱が行き届かなくなるのです。

「身体はポカポカするのに、手足・足先は冷たい」、冷えの典型的な症状はこういった身体のはたらきによって生じています。暑いからといって、冷たいものを食べたり飲んだりしてしまうと、さらに冷えが加速化します。暑いのは中心部に血液が集まっているせいです。なるべく身体を温めて、足先にまで熱が行き届くようにすることが大切です。

②   運動不足

ストレスに次いで、現代人が危惧したいのは「運動不足」です。

とくに、ふくらはぎの筋トレは大切です。ふくらはぎは、“第二の心臓”とも呼ばれていて、足先の血液を心臓に戻すポンプのような役割があります。

つまりその筋力がないと、血流が悪くなり、冷えやむくみに繋がってしまうのです。

運動をすれば、血液の流れがよくなり、筋肉量も増えます。筋肉量を増やせば、身体も冷えにくくなりますので、足の筋トレを中心に、運動不足を解消することも忘れないようにしましょう。

③   内臓の機能低下

3つ目の原因は、「内臓の機能低下」です。

身体の冷えやむくみは、身体の内部、とくに内臓と大きく関連します。とくに子宮や卵巣、腸等は、足の皮膚や筋肉と同じ神経によって支配されているので、とても重要です。

目に見えるものではないので、少々分かりにくいところではありますが、腸内環境をよくすることは、全身の健康維持に役立ちます。

腸内環境を鍛えるには、食物繊維、発酵食品を摂ることが理想で、なるべく冷たい食べ物・飲み物は避けた方が良いです。

また、忙しい現代人は、1日3食しっかり食事が摂れていない人も多く居ます。こういった食生活の改善も非常に大切です。

◎足の冷え・むくみ対策

①   規則正しい生活を

足の冷えとむくみは、自律神経とも大きな関わりがあります。

まずは、1日の生活習慣を見直し、規則正しい生活を送ることを意識してください。こうすることにより、ホルモンバランスの乱れが解消され、自律神経も整います。

また、前述の通り、食事も大切です。

1日3食、バランスのとれた食生活を送るように意識してください。また、日本人は塩分を過剰摂取していることが多いと言われていますが、現代人は天然塩不足していますの化学的な塩の摂取を控える事をオススメします。

また余分なナトリウムや水分を排出するカリウムを積極的に摂ると効果的です。

最後に、良質な睡眠をとることです。

横になっていると、心臓に戻る血液量が増え、余分な水分が尿となるため、むくみ予防になります。十分な睡眠時間を確保できるように、1日の生活を見直してください。

②   食生活改善の具体策

1日3食、塩分を控えた“冷やさない食事”も大切ですが、“温める食事”も大切です。

例えば、生姜や唐辛子を取り入れた食事です。火を通した生姜に含まれるショウガオール、唐辛子に含まれるカプサイシンは、血液の流れを良くして、身体を温める効果があります。

逆に、生野菜などは、身体を冷やす原因になりますので、野菜は火の通ったものを食べるようにすると良いです。とくに夏バテに良いとされるキュウリ、ナス、ゴーヤといった夏野菜は冷えやすい野菜なので注意してください。

また、飲み物にも気を配ると良いでしょう。

冷たいジュースやアルコールは身体を冷やします。年間を通して常温もしくは温かい飲み物をこまめに摂ることで、身体の熱量を高めることができます。

コーヒーや緑茶といった飲み物に含まれるカフェインも身体を冷やす原因になるので、なるべく飲まないようにすることをおすすめします。

アラフォー世代は、とくに体内に変化がみられやすい“ゆらぎ世代”と呼ばれます。まずは、生活習慣、食生活を見直して、内側から身体を温めるように意識してみてください。

③   お風呂に入る

忙しい現代人は、シャワー派の人も多いですが、湯船にしっかり浸かって身体を温めることも大切です。とくにむくみが気になる日は、40℃くらいの湯舟に15分程度ゆっくり入ってリラックスすることをおすすめします。もちろん、当院のハマム浴も大変有効です。

また、お風呂上がりはすぐに着替え、ドライヤーで髪の毛を乾かすことをおすすめします。

入浴後は、足のマッサージやストレッチをすることも有効です。

ボディクリームやオイルをつけて、足をマッサージすれば、血流もよくなり、お肌の調子も上がります。

冷え性やむくみを放置していると、血行が悪い状態が続き、生活習慣病にも繋がってしまいますので、毎日の生活の中から改善していきましょう。

④   運動不足の解消

血液の流れをよくするには、運動がおすすめです。マッサージやストレッチだけではなく、ふくらはぎの筋トレも取り入れれば、熱量も増やせるので内側から身体を温めることができるようになります。

重要なのは、やはり“第二の心臓”と呼ばれるふくらはぎです。次いで、お尻、太ももなど、下半身の運動を積極的に取り入れていきましょう。おすすめの運動は、スクワットです。短い時間、回数でも良いので、毎日のルーティンにすることをおすすめします。

とくにデスクワークの人は、足を使うことを意識していきましょう。ずっと同じ体勢になるのはよくないので、立って足踏みをしたり、社内でも軽く運動することを心がけましょう。

⑤   夏に冷やしすぎない

例年の夏の暑さは尋常ではありません。しかし、冷房で冷えると、筋肉が固くなり、むくみの原因になります。涼しい室内はとても快適ですが、冷やしすぎないように注意してください。

とくにデスクワークをしている方は、下半身の血行が悪くなり、冷えが加速化します。夏場でもブランケットを使用するなどの工夫をしてください。

ただ、靴下の重ね履き、あったかインナー、ブランケットの着用などは、あくまでも“外側”からの対策となります。

根本的に冷えやむくみを改善するのであれば、やはり“内側”からの改善がおすすめです。

お悩みの方は是非1度ご来院下さい!


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