東洋医学の発祥
東洋医学というと、「中国発祥の伝統医学」というイメージをお持ちの方も多いかと思います。
ですが、正確にはアジア圏発祥の伝統医学を総称して「東洋医学」といいます。
例えばアラビアの「ユナニー医学」やインド、スリランカの「アーユルヴェーダ」、インドネシアの「ジャムウ」の他、「チベット医学」や「モンゴル医学」も「東洋医学」に含まれます。
そして、中国の「中医学」、それを基に発展した韓国の「韓医学」も「東洋医学」です。
これらの伝統医学はすべてその国や地域の歴史や文化、気候や風土を反映してそれぞれに発展してきています。
現在ではアジア圏でもほとんどの地域で現代医療が主流になってしまっていますが、これらの伝統医療、伝統医学は食事療法や民間療法として人々の暮らしの中に取り入れられています。
中医学
中国の伝統医学は、陰陽説や五行説などの古代哲学と、中国各地の医療を結び付けてそれぞれ独自に発達したものです。
中国の国土は広大なため、地方によって自然環境や風土が大きく異なります。
その影響はそこに住む人々の生活や食事にも及ぶため、地域によって罹りやすい病気や発症しやすい症状にも差が生じます。
例えば、北部では厳しい寒さの為、冷えを原因とする病気や症状が生じやすくなります。
そこで、身体を温める灸治療が発展しました。
灸治療はツボに温熱刺激を与えることで身体のバランスを整える治療なので、今も冷え由来の症状等に適しています。
中国西部は砂漠地帯の面積が広く乳製品や肉類を多く食べる文化がある為内臓系の疾患が多くみられました。
また、ユーラシアの西部との物流も発展していたので中国本土では手に入りにくい薬草を入手することが出来たのも大きな特徴でした。
これらの要因から西部では生薬を活用した漢方治療が発達しました。
東部の湾岸地帯では魚介類が主食になっていたため、塩分の過剰摂取になりやすく、皮膚疾患が多くみられました。
そのため、膿を出すために石で患部やツボを刺激する砭石治療が発達しました。
この砭石治療が鍼治療の元になったと言われています。
南方は高温多湿の気候の為身体に熱が溜まりやすく、痙攣や麻痺、関節疾患が多く、鍼治療が盛んに行われました。
さらに、文化の中心でもあり物質が豊かな都市部では肉体労働が少なかったため、現代でいう生活習慣病のような症状が上流階級の人に多く見られました。
そのため、運動療法や按摩が生み出され、今でも気功や手技治療として残っています。
それぞれの地方で独自に発達を遂げた鍼や灸、漢方薬は「中国伝統医療」として朝鮮半島にわたり「韓医学」となり、7~8世紀には遣隋使や遣唐使によって日本に伝えられました。
私たちセドナ鍼灸治療院はこの「中国伝統医療」をベースに治療を行っています。
現代医学の病院で良くならなかった不調や、原因不明の不調も是非ご相談ください。
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