東洋医学における「つわり」

妊娠初期に多くみられる症状の一つとして妊娠悪阻「つわり」がありますが、現代医学では原因は十分には解明されておらず、妊娠したときに胎盤の絨毛という部分から分泌される、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが関係しているといわれています。

現在世界中で注目されている中医学では、「つわり」の原因を分類し、鍼灸施術や漢方などにより未然に予防し、改善を行っています。

まずとても大切になるのが母体の胃の状態です。

東洋医学と西洋医学において、「胃」の働きはほとんど差がないと言われています。

東洋医学における胃の主な働き

①『受納作用』

受納とは、飲食物を受け入れることです。

食物は唾液の分泌と共に咀嚼されて消化されます。

もし口中や歯に病があって咀嚼が充分でなかったり、暴飲暴食によって胃に負担がかかると、胃納の作用に異常が生じ、食欲不振、嘔吐、胸やけ、多食などの症が起こります。

②『腐熟(ふじゅく)作用』

食べたものを一定期間、胃に留めて、消化分解する働きの事です。

「腐」とは煮てやわらかくする、「熟」とは火を通して煮るという意味を持ちます。

食物は胃で受納され、胃液や唾液及び「火」(腎陽、命門の火)によって腐熟され、十分にこなれてから、その中の精微を脾の働きで各組織に送っています。

胃の機能が衰えて腐熟が充分でないと、脾の運化の準備作業が行われなくなり、脾の運化に直接影響を与え、腹部膨満感や胃もたれが起きやすくなります。

③『和降作用』

受納、腐熟したものを小腸に送る働きを和降といい、胃の働く力は下降性です。

この機能が悪くなるとゲップが出やすくなりこの状態を胃気上逆といいます。

胃の働きを考えてみると「つわり」の原因としては、胃の下降を主る働きの失調により胃気が上逆する為に発症すると考えられています。

妊娠中は体温もあがり、熱の性質として対流といい水を熱すると、熱せられた部分が軽くなって上に上がり、上にある温度の低い水は下に移動していきます。

お風呂をイメージして頂けると分かりやすいかと思います。

お風呂を沸かしきる前に入ってしまい、上だけが熱く下が冷たいという記憶はありませんか?

人間の体も大部分が水分なので、同じような事が起こってしまいます。

妊婦さんの身体の変化

妊娠の前後で、妊婦さんの体の中でどのような事が起こる可能性があるのかといいますと、

1.『脾胃虚弱』

妊娠すると血は胎児を養うために子宮に集まり、子宮内は充実して子宮に繋がっていると言われている衝脈が旺盛になります。

衝脈は胃の付近までつながっているため、上逆が起こりやすくなり、悪阻「つわり」が起こりやすくなると言われています。

元々の体質として、口内炎や眩暈、拡張性型頭痛、のぼせ、腹部膨満感などの症状がある方が起きやすい傾向にあります。

また、舌診を行うと、舌の状態が淡白で真っ白になっていることが特徴です。

2.『肝胃不和』

ストレスなどによる「つわり」になります。

ストレスやイライラしたり、怒ると胃の調子が悪くなった事がありませんか?

この状態では血が胎児に集まります。すると更に胃の熱が発生して、先ほど説明した和降作用が働かない状態になってしまいます。

元々の体質として、ゲップが酸っぱい、顔のむくみ、立ち眩みなどがあると考えられます。

「つわり」への治療は可能です

説明したように、妊娠前の体の状態や舌の状態にあわせた治療を行うことで、「つわり」を予防することが出来ます。

また「つわり」は妊娠初期に多く見られる反応であり、病理反応ではないのです。

沢山の「つわり」で苦しむ妊婦さんを診てきましたが、想像を絶するつらさだと思います。

いつか収まるから我慢するのではなく、ママを少しでも楽にできるのならお腹の赤ちゃんも喜ぶのではないでしょうか?

妊娠中の辛さは産んだら忘れてしまうと言われていますがそんな事はないと思います。

「つわり」に対してもできる事があります。

私自身も息子の妊娠中に重度ではありませんでしたが、軽度のつわりが10週~35週くらいまで続き、つらい思いをしました。

ですが、大谷院長に鍼灸治療をしてもらうと心も体も楽になり、「妊娠辛い…」と思ってしまいそうになっていた心も「おなかの赤ちゃんの為にももっと頑張るぞ!」と自然に前向きな気持ちになることが出来ました。

妊婦さんのストレスはお腹のハリや全身の血流にまで影響します。

そうするとお腹の中の赤ちゃんの栄養供給にまで影響が出てしまいかねません。

それよりも「つわり」に対してできる治療を受け、ママもベビーも心身ともにハッピーに過ごしませんか?

私たちが全力でお力になります。

お悩みの方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

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